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メンタルヘルスの三次予防
一次予防、二次予防と説明してきましたが、もっとも望ましい予防策は「三次予防」です。ストレス自体を小さくし、できる限りスタッフがストレスを受けにくい職場環境を作ることが最善の策です。
ストレスを発散させていくための方法を、以下のように大きく3つに分けて説明します。
(1)休眠、睡眠、運動などを通してバランスを取り戻す
(2)感情を溜め込まない
(3)リラックス
(1)休息、睡眠、運動などを通してバランスを取り戻す
人間は運動や仕事、睡眠、休息、食事などの活動をバランスよく行うことで、心身のバランス・健康が保たれています。ストレスを強く受けている状態にあると、ストレッサーに対抗するため、交感神経系などのディフェンス機能が過剰に働きます。交感神経系のディフェンス機能とは、
・心拍の増加
・消化活動の停止
・筋肉や血管の収縮
などです。
このように過剰に働いているディフェンス機能をほぐし、心身のバランスを整えるために、以下のような休眠、運動などの活動を通じて、正常化させていきます。
「適度に運動しましょう」目安としては1日に15分程度、運動します。
「楽しく働きましょう」楽しく働きましょう。ですが、決して働き過ぎないことです。
「毎日、十分な睡眠をとりましょう」不眠が続くとよくありません。
「休みをちゃんととりましょう」気持ちを切り替え、心のゆとりを持ちましょう。
「栄養のバランスをとりましょう」よく味わい、楽しく食べましょう。
「適度な入浴をしましょう」入浴をちゃんとして、新陳代謝を促進しましょう。
(2)感情を溜め込まない
ストレス状態で、感じた恐怖や不安などの感情を積極的に外に発散することで緊張状態が開放されます。愚痴でもいいですし、絵を描いたり、歌を歌うなど何かに昇華していくこともいいでしょう。
(3)リラックスする
ストレス状態にあると、休息することができにくくなっています。そのため、強制的に休息できるような環境を作り出すことが必要です。心身ともにリラックスすることが大切なのです。リラックスは、「安全・安心で、脅威が少ないと感じたとき」に起きます。利ラックするすることで、体の副交感神経系の機能が働きます。副交感神経系の機能とは、
・心拍がゆっくりになる
・消化活動が促進される
・瞳孔が開く
などです。
以上、ストレスを発散させるためにはこの3つを実施していくことが大切です。以外に、カラオケに行く、飲みにいき愚痴を言う、スポーツクラブにいくなど、日常で行っている余暇活動がちゃんとできていれば、大概のストレスには十分対応できるといえるでしょう。もし、これらの発散ができていない、できにくいパーソナリティのスタッフがいたとしたら、できるだけ発散できるようなイベントを計画するなどして、働きかけをした方がいいでしょう。